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ビジネスシーンでの日本の苦戦と奴隷文化

ウチの会社でほぼ初めて下請けを使うことになった。

元請けに使われることしか知らない我々は使われ慣れてる人間の視野の狭さに驚きつつも段取りを考える。
要求内容は「何」を「どう」して欲しいかが伝わるか、どんな情報を渡せばいいのか、納品物の受け入れの手間が少なくなるにはどんなルールを準備するべきか。
仕事についてこんなに広く深く検討したのは初めてだ。

そこでふと思った。

この手の仕事は日本人に向いてないんじゃないか?
作業を細分化して要求や責任を明確にする仕事。
言い換えればどんなアホにでもできるような仕事を作る仕事。

職人を尊ぶ文化を持つ日本では、下請けであってもものづくりに関わる人間をアホと仮定することは少ない。
良く言えば技術者に敬意を払い、悪く言えば曖昧な要求で済ませようとする。

一方で、アホということになっている人間を使い倒す文化、つまり奴隷文化を持つ連中はこの手の仕事がすこぶる上手い。
この手法にはいくつかの利点がある。

1.人海戦術
タスクが分解されているので、並行作業しやすい。
このため、お値段据え置きでスピードの調節が可能。
なおかつ、アホでもできるので、人員確保もしやすい。

2.アホを固定
全体を見通して舵を取る仕事をアホから切り離すことでアホを成長させない。
アホがいくら頑張ろうが武将にはなれない。
竹槍の名手が関の山だ。

3.ハメ技
ここが一番重要だと思うのだが、「細分化」とは「How」であり、「What」を規定しない。
これは作業をパターン化するテクニックであり、体系的に学ぶことができる。
逆に言うと価値ある「What」を掘り当てさえすれば、勝ちパターンに持っていける。


しかし、価値ある「What」だけは学んでも手に入らない。
無から有の創造であり、芸術に近い活動だ。
アホを生かさず殺さず使うだけでは殿上人の地位は危うい。

今、世界のビジネスマンは価値ある「What」の発掘に躍起だ。
ハメさせてくれ~ハメさせてくれ~と囁きながらかどうかは知らないが、新しい試みの湧き出る泉に群がっている。

IT系で言うところのシリコンバレーがその泉だ。
行ったことないけど。
良いモノかどうかは別として、ハッカーたちが日夜生み出すモノにカネの匂いがするや否や、シンデレラストーリーが始まる訳だ。


ものづくり大国ニッポンの場合はどうか。
並以下の職人はそもそも相手にされない。
真の職人は個人の能力が高すぎて、ハメ技が使えない。
ロボットにインプットできる技能だけコピーされて捨てられる。
人海戦術でスケールさせることが難しい文化が災いして、世界の流れから取り残されているようだ。

日本の職人をシリコンバレーのハッカーに似た立ち位置に置く方法があれば、復活の可能性はありそうだが、今のところ難しそうだ。


今、自分がアホの地位にいるなら、アホを使う側の会社に転職するか、価値ある「What」を生み出すしか現状を変える道はない。

現場が好きだから今まで通りアホで良いですと言うなかれ。
現状に満足するのはもっと危険だ。
グローバル化が進んで、もっと安いアホが押し寄せてきている現在、今いるアホの居場所は日々縮小している。

それに気付かず、何も行動していないならそいつはアホだ。

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