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テレビ業界が諦めるべきことと死守すべきこと

テレビ業界は坂道を転がり始めているように見える。
初めは気付かないほどゆっくりだったのが、今となっては誰にも止めることができない程のスピードで。

原因ははっきりしていて、みんなテレビを見ていた時間をネットに使うようになったからだろう。
仕事に疲れて家に帰ったあと、わざわざテレビのある部屋に行ってずうっと座っているなんてスマートじゃない。

そう、スマートフォン
いつでも、どこでも、僕らはつながっている。

でも、ラジオが生き残ったように、テレビも何かしらの形で生き残るだろう。
今でもネットの情報ソースの多くにテレビの話題があるし、youtubeでテレビ番組を見ている人だっている。
有吉とマツコもテレビはなくならないと言っている。

有吉弘行×マツコ・デラックス「ネット番組がつまらないワケ」 | 世界は数字で出来ている

マツコ・デラックス「みんな模索してるから、どれが正しいかは分からないけど、絶対にこれからのテレビが提示すべき形の刺激やお笑いはあると思うんだよ」

でも、視聴者は番組をスマートフォンで見るだろう。
そこに問題の本質が隠れている。


テレビにできることのほぼすべてがスマートフォンでもできてしまう一方、スマートフォンにできてテレビでできないことって?ほぼすべてなんだ。

ご存知の通り、テレビ業界のビジ ネスモデルはひとつの番組を多くの人たちに見せて、ついでにCMを見せることにある。
中にはテレビショッピングみたいにCMそのものが番組ってこともある。
結局のところ、テレビっていうのは延々とCMを見るための箱なんだ。

スマートフォンはどうかって?
利便性と引き換えに個人情報を垂れ流しながら、延々とCMを見るための小さなデバイスだ。
不思議に思うかもしれないが、スマートフォンは単なる小さなPCじゃない。
Webのブラウジングに特化したポータブルデバイスではあるが、PCのようにクリエイティブじゃない。

スマートフォンはアプリケーションをインストールして色んなことができるから、十分にクリエイティブだし、Webのブラウジング専用端末なんかじゃない、って意見もあるだろう。
でもそうじゃない。
スマートフォンを使って意図的にブラウジンすることだけを言っているんじゃないんだ。
僕たちスマートフォンユーザーは暗黙的にブラウジングさせられている。

例えば無料アプリの広告がそうだ。
このアプリを使うなら、きっとこのアプリも気になるに違いない、おや、興味がないならこのアプリはどうだ?
僕らがアプリを使っている裏で、サーバーとこんなやり取りが行われているんだ。

スマートフォンの操作はほとんど監視されていると言っていい。
Googlefacebook、ありとあらゆるものが僕らの行動に興味を持っていて、僕らが欲しくなるような魅力的な広告を表示してくれる。
最近はもっと進んで、僕らユーザー同士のつながりをより親密にすることで、まとめて課金ユーザーを獲得するような導線を作り込んでいる。
これがどういう意味かというと、自分の意思で課金したと錯覚させられているってことだ。


ネットはバカと暇人のもの、と喝破した御仁がいた。

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

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でも、テレビもそうだったんじゃないの?
馬鹿な暇人がお茶の間でテレビに向かって野次っても誰にも聞こえなかっただけだ。
インターネットでブラウジングすることで、世界に向けて野次が飛ばせるようになった。
スマートフォンがやってきて、いつ、どこで、誰と野次を飛ばしたのかが分かるようになってしまった。
ハイビジョンが目指した双方向通信の完成はスマートフォンが達成したんだ。
敗因は簡単、ユーザーがスマートフォンを選んだから。

テレビ業界が生き残る道はひとつしか残されていないようだ。
インターネットで番組を放送するんだ。

有吉弘行×マツコ・デラックス「ネット番組がつまらないワケ」 | 世界は数字で出来ている

マツコ・デラックス政治的な問題だったり、社会問題について話をしてるのは面白いのよ。でも、バラエティ的なもので、テレビよりもネット番組が面白いっていうのは分からなかった、私」

でも、あんなデッカイ箱の前で、決められた時間を過ごすなんて21世紀的じゃない。
もう、受信媒体としての地位を諦めて、より良い番組を作ることに専念するべきだろう。

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