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アナーキー先生、就任

新学期が始まり、我が子たちも無事に進級しました。
義務教育、ありがとう。

先日、小学校で保護者懇談があり、新しい担任の先生にお会いする機会がありました。
今年度から赴任した、白髪混じりの男性でしたが、お話を伺ってみると、どうやら並の御仁ではない様子。
随分とロックなハートをお持ちのようでした。


学校の指導方針や規則が印刷されたプリントを配り終えた直後、先生が口を開きました。

僕はルールが守れません。
だから子供たちにも、厳しく守らせるつもりはありません。

!?
ざわめく保護者たち。

先生はお話を続けます。

確かに「ルールだから」守らせるのは、指導する側は楽です。
しかし、ルールを強要し過ぎると、ルールがないと何もできない子供になってしまいます。
僕は、なぜ靴下は白が良いのか、なぜ授業中に騒いではいけないのかを、子供たちに考えてもらいたい。


あ、あぁ…。
そういうことですね。

クラス全員が仲良く、というのも無理があります。
僕は子供同士に仲良しを強要するつもりはありません。


!?
またもざわめく保護者たち。

先生のお話は続きます。

ただ、それでも一緒に作業しなくてはいけない時はあります。
その時に、お互いが抑えるところは抑え、譲るところを譲って、ひとつの目的のために協力できることが大切だと考えています。


え、えぇ…。
それは確かにそうですね…。

あと時々、子供を傷付けようと思っています。


!?
三たびざわめく保護者。

先生は止まりません。

最近は大学生ですら、教授の指摘に「今ので僕は傷付きました」などと言う時代です。
親や学校が子供を傷付けまいと守りすぎているんです。
でも社会の厳しさはそんなもんじゃない。
困難や挫折、理不尽さに出会っても、簡単には折れてしまわないように、訓練が必要なんです。

た、確かに…。
おっしゃる通りです。


先生は最後に、こう付け加えました。

僕のやり方を無法地帯のように感じたり、子供が深く傷付いているようでしたら、ご遠慮なく言ってください。
その時、どうするか考えます。


保護者たちが胸を撫で下ろす音が聞こえたような気がします。
何だろう、この緊張感。

お説はいちいちご尤も。
なのに感じる不安。

切り口が鋭いために、ドキッとするんです。
実際はそんなことはないのですが、タブーに触れることを予感させる物言いなんです。
最近の先生で、こんなにズバズバ言うのは珍しい気がします。


世の中には持論をヒステリックに強要する先生もおられますので、先生がご自身の思いをどう子供に伝えていくのか、そこは気になります。
ただ、学校のルールを強要しないと仰るのなら、きっと自分ルールも強要しない…ですよね?

担任とクラスは決定事項です。
我々保護者は良い先生であることを願うばかりです。


十歳のきみへ―九十五歳のわたしから

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ありがとう、フォルカーせんせい (海外秀作絵本)

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